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漫画好きの読書箱

好きな本や漫画のネタバレと感想。

ネカフェ難民漫画「家なき人~貧困主婦~」ネタバレ まるいぴよこ

「家なき人~貧困主婦~」ネタバレ

まるいぴよこ先生の実話漫画「家なき人~貧困主婦~」は、夫からのDVで家出した主婦があてもなく東京の街をさまよい歩き、ネカフェ難民として日雇い派遣でなんとかしのぐも想像以上の苦しい日々を送ることになるお話です。

「家なき人~貧困主婦~」ネタバレ


不幸な生い立ち

山下恵子は32歳、ひとり当て所なく東京をさまよっていました。もともとは東北出身で、小学生のときに父のギャンブルと借金が原因で両親が離婚し、母と苦しい生活をしながら育ちました。

バイトをしながら高校に通い、卒業後は地元のスーパーに就職したものの、母もまた借金を残して蒸発してしまったのです。母親の借金を返すために掛け持ちで働き、28歳のときにお店で知り合った男性と結婚。

夫は工場の社員で給料は安かったし、生活は楽ではなかったけれどもそれなりに幸せを感じていたのです。

失業で夫がDV男に変貌し、逃げる

けれど1年後に夫は会社のリストラで失業してしまい、再就職先もなく失業保険も切れてからは酒とギャンブルに溺れるようになってしまいます。

一生懸命にパートをしても、借金に追いつかず、夫は心まで荒んできて「うるせえ!」と殴られる毎日。夫の子供を身ごもり、「お願いだから働いて」と懇願しても夫は変わらず暴力をふるい、とうとうお腹の子が流れてしまったのです。

ひどい扱いを受け、借金のために働くのも殴られるのも、もう嫌。別れてほしいと言っても夫は離婚には応じなかったため、恵子はやむなく全財産をもって東京へ逃げしました。

荷物を盗まれ大ピンチに

駅で賃貸情報や求人誌を見つけて探したものの、保証人もいない仕事もない恵子にアパートを貸してくれる不動産屋はありませんでした。マンスリーマンションなら、と思ってもやはり身分証明と仕事、そして大金が必要であきらめるほかありません。

仕事を見つけようとしても、まったく見つからず、電話で問い合わせをしていたときに置き引きに荷物を盗まれ手持ちの現金もほとんどなくなってしまいました。

ネカフェ難民の先輩・香と出会う

このままでは住むところどころか、泊まる場所もない。誰も頼れないみじめさに泣きながら恵子はインターネットカフェの前で知り合った川上香に助けられます。

ネカフェ生活1年だという彼女は、恵子の詮索もせずにネカフェ生活で必要なこまごましたことをすべて教えてくれました。

ネカフェで割引きになる時間帯、それまでハンバーガー店で時間をつぶす方法、日払いで派遣会社に登録して働く方法も親切に面倒見てくれたのです。

香のおかげでなんとか一日をしのぎ、ネットカフェ生活をはじめた恵子でしたが、日雇いの派遣では倉庫内の商品仕分けにありついたものの、椅子で眠る生活では疲れがとれず、ネカフェ代や交通費、食事代も合わせるとお金もなかなかたまりません。

香とは親しくなり、お互いに情報交換をしたり愚痴をこぼしあう仲になっていました。そんな中で、香は私生児である自分の身の上話をしてきて・・・

感想・貧困主婦の悲惨さ

この漫画は読者の実体験をもとに構成されたお話で、恵子さんという女性の悲惨な人生が描かれていました。

幼いころから家庭環境に恵まれず、お母さんも借金を娘に押し付けて蒸発し、結婚した男性もまた借金をつくってDVをする、という本当に不幸な人です。

夫の暴力から逃れるために、身一つで東京へ出てきて香という友達のおかげでなんとかネカフェ生活を始めますが、思ったよりも大変な生活です。

 

新型貧困、とでもいうのかこうしたネットカフェ暮らしの女性はテレビでも取り上げられており、日雇いをしながら日銭を稼ぎ、ネットカフェに泊まってバーガーショップで時間をつぶしてなんとか過ごしている人たちがいます。

飢えているというほど逼迫した貧困ではないながらに、決してそこから抜け出せないという貧困スパイラルがそこにあります。

「真面目に生きたい」という気持ちがあるのに、ままならない現実に打ちのめされる女性たち。社会的弱者を描いたこの漫画は、彼女たちのリアルを描いています。

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