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100万円の女たち1巻のネタバレ感想 青野春秋

青野春秋作の漫画「100万円の女たち」は、売れない小説家・道間 慎がなぜか5人の女たちに毎月100万円をもらいながら同居しているアンニュイ感漂うミステリーです。

こちらでは第1巻のあらすじと感想をご紹介します。

「100万円の女たち」1巻ネタバレ

死刑囚の息子で売れない小説家

道間 慎は、売れない小説家である。冴えない容貌、覇気のない性格、31歳。彼の小説では殺人事件は起こらない。理由は、彼の父親が人殺しで死刑囚だからだ。

パソコンやケータイなど今時の連絡手段は持たず、唯一あるのは固定電話とFAXだけ。そして毎日必ず「人殺し、地獄に落ちろ、死ね」というFAXが届く。

毎月100万円くれる5人の女たち

小説は売れていないが、慎は金には困っていない。素性も知らない女性たち5人と同居して彼女たちの世話をするかわりに、毎月彼女たちからそれぞれ100万円が手渡されるからだ。

 

ざっと彼女たちの名前を並べてみる。

鈴村みどり、女子高生。
小林佑希、引きこもり。
塚本ひとみ、ヨガが好き。
開 菜々課、つかみどころがない。
白川美波、裸族。

大金をもらって食事の支度をし、「質問をしてはいけない」「夕食は6人でとる」ルールを守るだけ。

死刑囚の父親

女たちの世話の合間に、小説を書く。時折、編集者の桜井が訪ねてくる。女たちと暮らして半年。金をもらっても、慎は物欲がなくたいして金の使いみちもない。

桜井は人気作家の「花木ゆず」の話をし、評論家が花木をベタ褒めしてその裏で慎をこきおろしていると伝える。

 

慎の父親は5年前、母の不倫相手である土井守と母親を刺殺し、駆けつけた警察官も刺してしまった。結果として3人の命を奪い、死刑判決を受けた。

慎は父親の事件から3日後に小説の賞を受賞して、小説家になった。父親には定期的に面会に行くが、父は警察官を死なせてしまったことを深く悔やんでいた。「どんなにお詫びしても彼の人生を取り返せない」と泣く父親。

白川美波の仕事

白川美波は家では裸族だが、夜出かけるときは高級車に乗って何処かへ行く。「私の仕事、みせてあげる」とある日、連れ出される。

ものすごく有名な女優が、彼女の経営しているクラブに所属しているという。一晩一千万円、という高額だが、日本中の男が欲しがっている「人気という付加価値」に高い金を払うのだという。

「私に値段はないの」という白川美波。

慎に迫ってくるが「本当に僕でいいの」というと、一気にしらけてしまう。

開 菜々課の素性

出版社の創立記念パーティに招待された慎は、5人の女たちを伴っていた。パーティでは、やたらと開 菜々課に話しかけてこようとする人たちがいる。

テレビを見ない慎は知らなかったが、菜々課は世界的大女優だった。だがそう言われても、慎にはいまいちピンとこない。

評論家の森口に「君の小説は絶対に売れないぞ」と絡まれる慎。イラッとはしたが、慎はとくに言い返さずにスルーする。

自宅に戻ったが、鈴村みどりはなぜか全裸で部屋で待っていた。

1巻感想

これ、感想といってもすっごく感想書きづらいんですよね、この話。ストーリーというほど、進んでおらずわけのわからない正体不明な女たちが登場してきただけ。

ミステリー、として考えてみても嫌がらせFAXは誰が送ってくるのか、そして女たちはなぜ慎と同居して100万円払っているのか、というのが最大の謎で淡々とそのアンニュイな空気感に包まれてしまうだけです。

 

かと言って面白くないわけではなく、ほかのどの作品でも味わえない感覚がこの漫画には漂っています。「空気感」としかいえない、独特な流れ。この先一体何が起きるのか!?という、静かすぎる日常にいつ爆発するかわからない火種があるような危険も感じます。

『金と愛と死の臭い』が漂っている、というコピーのとおりで、先が気になるお話です。

 

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